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京都

2012/06/06


















ここ3年ほど京都の精華大学で後期だけ3DCGの講師をやらせてもらってますが
今年からCGではなく映像を教えて欲しいということでもろもろグニョグニョ考えてました。

そもそも、毎度教えることの意味から考え始めちゃうのでグニョグニョしちゃうわけで。
結局、教えることが映像だろうがCGだろうが伝えたいことは余り変わらないという。

おこがましいですが、やっぱり生き残っていく自力を付けて欲しいのです。
だから興味があること、やりたいことがあれば周りに変に気を遣わず
学生の間に突っ込んでとことんやって欲しいです。
何なら絵や映像じゃなくてもいいくらいで。

やりたいことが見つからない人はとにかく地道にデッサンでも何でも基礎トレを積み重ねていったり
デザイナーの名前1万人覚えるのでもいい。積み重ねた力って地味だけど半端ないです。

オレが教えられることなら何でも教えますよ。ホント。




wattoon ID 撮影③

2012/04/17

作業開始からちょうど2週間経過

完成しました。














今回はCMっぽく15秒で30フレでの撮影になりました。
前回とはやや違ったアプローチで作成しています。

前回IDは
コンテ>Vコンテ>撮影準備>撮影>コンポジット>MA

という流れだったのを

今回は
コンテ>アニマティクス>撮影準備>撮影>コンポジット>MA

という手順で進行。

海外ではおなじみになっている3DCGでアニマティックスを作る手順を踏んでます。
実寸の人形と同等のラフモデルを作り、カメラ、舞台のサイズを合わせて検討。
実際の撮影時にはロトスコープで
アニマティクスとタイミングを合わせながら撮影しています。

※アニマティクスとは
映画業界ではプレビズ(Previsualization)ともいいますが、
プリプロ時に簡易的な方法を使ってVコンテの変わりになるものを作って
作業者とのコンセンサスをとったりレンズや撮影法の検討をするというもの。

アニマティクスを作りながら検討して、カット1,2の横移動が早く
15frではチラチラしてしまうのが予想されたので30frで撮影することに決定。
実際は15frのテスト撮影を1カット分してみてから決めてます。

アニマティクスはこんな感じ



15frで撮ったテストシュート


30frの完成版

wattoon ID 1 from wattoon on Vimeo.


フリッカー

2012/04/05

何かおいしそうな響きだけど全然おいしくないのが特徴。

現状の環境でフリッカー問題は出ていないけど対策はしておかないといけないので
人形アニメーターの船本さんに聞いてみたところ貴重な情報を頂きました。

1、AFレンズの仕様の問題

ライブビューではファインダーの見易さ確保のため常に開放状態。
撮影時のみ設定値に絞る仕様のため絞る際に微妙な誤差が生じるということ。
これはStopMotionPro、Dragonframeの公式でも記載されているようで
対策としては電子式に頼らず、Nikon等の絞りリングの付いたマニュアルレンズを使うこと。
ちゃんとしたものなら単玉のほうが画質もいいしね。

2、電圧の変化の問題

これは照明側の問題で
使用コンセントに他の機器は挿さないのは常識として、
同じシマの他の機器の影響などで
電圧が下がることによって起こる。
元アンペアを上げることでも結構解決しそうだけど
今の環境だと一杯一杯に上がってるし。

コンセントの分配系統は電気屋さんに調べてもらえる。
対策はスライダック、昇圧トランス等の昇圧機器を使うか、
録音スタジオ等で定番のFURMAN等のガチの電源モジュールを使うか
(安いのはノイズフィルターのみなので10万クラスが必要)


ただ外来ノイズという不確定因子もあるので簡単ではなさそう。


なんでも昔は一般家庭に供給される電圧が不安定で
TVが映らなくなることが日常だったので
スライダックで昇圧してたそうな。

因みに照明用に対策されていない一般家庭用の機器だと
当たり前にフリッカーでるので注意。

今はLED環境で消費電力が少ないことが功を奏しているのか大丈夫です。

wattoon ID 撮影②

2012/04/03

前回に引き続きID別バージョンの撮影開始。
動きが多いので数日かかるでしょう。

毎回撮り始めるまでライティングに結構時間かけてます。

テスト撮影しながら舞台のどこまで使うのかを考慮して
ライトの当たり加減や深度などを調節。



また、テスト撮影の時点でアフターエフェクトに持ち込んで
フィニッシュのイメージをチェックしながら進めます。


今回はBGのブルーにあてる2灯をフラッグで切ってしまわずに
被写体にもこぼれるように配置してライトの数を稼いでいます。
LEDだと直線的で光が周りづらいのでこの辺試行錯誤してます。

光が周らないのは3DCGでのライティングの感覚に近いかも。

今回はメイキング代わりに撮影風景をタイムラプスで。
猫のみ1カットできっかり1時間。超地味。




wattoon ID 撮影

2012/03/28

先日作ったサインヘッド君と猫を使って
やっと実際の撮影をはじめます。

まずは作品的なものではなく
wattoonのステーションID 20秒。
15フレでフルHDにします。



コンテ
自分用なので雑。





今回はDragonFrameとkissX4+標準レンズでブルーバック撮影。
背景はアフターエフェクツで後合成。

キャラクター自体はバストショットとロング、歩き等は無くその場アニメなので
簡易的に固定して撮影。






セットはこんな感じ。


被写体に3灯、BGのブルーに2灯あててムラを少なくします。










固定はハンダ付けで使うヘルピングハンズというもの。
カニクリップが付いててボールジョイント構造になってます。
ただ重量は軽いので床にパーマセルで留めます。








カット1-4はバストショットなので上半身だけのモデルでアニメート。
カットによって差はあるけど平均30枚程度。














フルの2Sカットは足の裏側、カメラから見えない部分にパーマセルを張って固定。
結構動いてしまって危ういので慎重にアニメ付け。

アードマンなどのアニメート風景を見ていると、人形に触る時間を極力減らすよう
どのようにどれくらいの力で動かすか、どの指で動かすかなどのイメージを固めてから
ピット作業のように最小限で動かしているように見える。
経験ももちろんだけど、正確に出来上がりをイメージして取り掛かることが大事と。

今回はある程度アフターエフェクツで編集してしまう前提なので
必要な素材をどんどん撮っていく。

都度都度DragonFrame上でプレビューをして
足りないフレームを撮り足していく。

で1カットの撮影が終わったら、まだセットは崩さず
その場でアフターエフェクツに読み込んで
イメージ通り撮れているかを検討。
不具合があれば撮り足すなりして次のカットへ。

撮影は2日に分けたけどのべ5時間くらい。

サインヘッド君のシリコンで作った手はこの撮影中で2回破損。
糸ヒューズが折れるより先に、無理に曲げると
指先がシリコンを突き破ってしまうので
消耗品として大量に作るか、
もう1サイズ大きく作って強度を保つかしかなさそう。

アフター作業は普通にkeylightで抜いて合成なので割愛。
完成QTは以下。

wattoon ID 2 from wattoon on Vimeo.









ガッデム重力

2012/03/26

ストップモーションにおいてはとにかく固定が大事。
カメラも照明も人形もがっちり固定。

造形やアニメーション等のクオリティもさることながら
ここでクオリティに大きく差が付くと思います。

とにかく土台ががっちりしていることで
より繊細なアニメーションを付けることが出来、
ライティングやカメラワークなども納得いくまで詰めることが出来るというもの。

単純にガクガク揺れるアニメって観ていてキツイこともあるよね。


で一般的な固定法を挙げてみると

主な足の固定法としては2種類。

1つ目は日本式と呼ばれる、コルクシートに虫ピンを刺して固定する方法。
2つ目は欧米式と呼ばれる、有孔ボードにボルトナットで固定する方法。

日本式はワイヤーアーマチュアなどの比較的軽量のもの、
欧米式はボールジョイントアーマチュアなどのがっしりした
骨組みを持ったもので使われるケースが多いようです。

これは使われる人形のサイズにも起因していて
日本では20CM程度が標準なのに対し、欧米では30CM程度と
なんだか撮影環境なんかにも依存してそうな違いがあります。

全体の保持としては

コープスブライド辺りから日本でも良く使われるようになったタンク(戦車)での固定法。
ジャンプする動きや、空を飛ぶものなどにも使われるけど
通常の歩行系のアニメでも足の固定が困難な形状やサイズのもの、
自重が支えきれない構造のものなどは複数の戦車で動かすことも。

人型や生き物であれば腰の位置に固定することが多いと思うので
これは3DCGとも共通するところ。

後は吊り用のリグ(装置)。
これは上にレールを引いておいて戦車を逆さにしたようなアームで固定するケースが多いよう。

戦車にせよ、吊り具にせよ
裏に綺麗に隠れればいいけど、後で見切れてしまった分は
マスク処理しなければならないという欠点があります。
ブルーバック撮影の場合は戦車自体をブルーで囲ってしまったり、塗装することで
ある程度は回避できるけど複雑に影が回りこむと抜けなかったり。

当然重量が増せば安定はするけど、今度は固定装置が大掛かりになっていくというジレンマ。
いいもの作るには手間を惜しんじゃダメということか。

しかし何かいい方法無いものかね。




猫:塗装と組み上げ

2012/03/24

型取った猫を塗ります。

サフ吹いて、ファレホで黄色下地。
全体につや消しクリアを吹く。

目にはラインストーンを貼って
つや有りクリアーを4度くらい筆塗りして光沢感を強める。

でこんな感じに。

立ちポーズも作ってます。
 

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